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オブジェとガジェット

後輩から「オブジェとガジェットの差って何なんですか」と聞かれ、考えた。
その場では、「オブジェは視覚的恍惚、ガジェットは知覚的恍惚」なんじゃないの。といってみたものの、知覚だと視覚も含まれてしまうのであった。だからといって、ガジェットも物体という意味ではオブジェクトなのであった。
相包含関係だ。
そのあたり面白そうだな、と思っていろいろ書いてみようと思う。


とにかく、この場合、オブジェは狭義で考える。
:彫刻、もの派、その他、物体を配する事で意味をなすという美術作品で使われる「オブジェ」。


「視覚的・知覚的」のくだりで言いたかったのは、オブジェは表面に意味を持ち、その場にそのものがあることによって発生する美、もしくはポエジイを目指し、ガジェットは内部に機構を持ち、そのものが動き表現する仕組みによって発生する場、もしくは意味を目指すということ。


しかし、ガジェットには機構が必要だなんて定義されているのだろうか。
よくよく思い返してみると、これは個人的な印象の話なのだ。


ガジェットというと、ガレージや電気屋街の電子部品売り場のイメージが浮かぶ。
特にメディアアートの文脈でガジェットとはある程度小さく、スタンドアロンで、根源に取るに足らないものを愛するガラクタ趣味を持つ。(ドラえもんの道具なども典型的なガジェットか)



オブジェには:収集、曲面、偏愛、執拗、触れてはいけない、静
ガジェットには:機構、部品、開発、少年、手持ち感覚、動


もう一度、言い換えるとしたら、
「オブジェは視覚的恍惚、ガジェットは知能的興奮」といったところか。
この二語については面白そうなので後少し考えてみる事にする。