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今朝の夢

岩場に落下寸前の王様が、孫娘の存在によって、かろうじて直前で踏みとどまっている。
王様が落下しそうな現場は、岩に囲まれた臼状の土地で、周囲を取り囲む斜面には、姉が見守っている。
その絵には、すごろくのように『スタート』があって、今はゴールの直前。
でもすでに、落下した後の様子もそこには描かれている。それがゴールなのか、と落下寸前の王様は宙に浮きながら考えている。
ゴールとは、血を流して倒れる王様の姿だ。


黒とブルーを基調にした、うすぐらい絵だ。


それを、読み解いている。そんな夢だった。



はじめは、現実的な風景の中にいた。
私のよく知る何人かで、旅館のような畳敷きの部屋にいる。
そこで、とある人が、ラジオをききはじめた。私は、それをきいているうちに、昔の出来事を思い出す。


それが、この絵のことだった。



学校にいた。先生がいた。私もいた。
そこに、大きな、絵があった。
それが、岩場に落下寸前の王様の絵だった。
先生に、『この絵、どう思う?』と聞かれたので、私は、読み解こうとその絵をじっくりと見つめる。


私は、読み解く。
その絵について、感じる事や考えている事を口に出して読み解いている。
はじめは、その絵を外側から見ているのだが、次第に没入していき、その絵の中にからめとられていく。
その話を聞いている先生が、次第に王様とシンクロしていく。私は、落下寸前の王様と対話している。


すごろくのようだ。岩に囲まれた臼状の土地、絵で言う所の上部中央にあるスタートの時点で、道は2つにわかれている。
一つは王様の今の道へとつづくもの、そして、もう一つは、姉のたどった道だ。
王様は中央下へ向かい、姉は左の外縁へ向かう。
王様は、臼の中でいきている。


中央部には水をたたえるゾーンがあり、その水辺には、灯台のような女性がいる。ゴールを照らす光をその身のうちにともしている存在だ。
たぶんそれは、王様が心を寄せたひとなのだと思う、と私は話す。王様は灯台については何も言わなかった。


王様の姉は、周囲から常に王様を見守っている。
彼女は見守るという役目のために、目と顔だけの存在になっている。岩と同化していて、身体がない。


もうひとり、女性の存在がいる。それが孫娘だ。かなり具体的な存在感のある若い娘だった。
王様は、その孫娘の存在を重いと感じながらも、今まさに落下しそうだというときに、彼女の存在があることで、この落下寸前という非常事態に停止をかけ、生きながらえているのだと気付く。



私とともに絵を読み解いていく事で、王様は、もうひとつのゴールを選択する事が出来ることを発見する。
落下ではないゴールを選択する道を、私もいっしょに見つけようとする。


私は、外縁の姉のほうへ、王様をひっぱりだせば落下しない、と思いつく。
私は、絵の中の外縁を必死にはしり、姉を捜す。姉の協力が必要だと思ったから。



でも、姉には、身体がない。
岩と同化している姉は、目と顔だけをいろいろな色に光らせて、うねるように岩を波立たせる。
姉は、怒っていた。私に怒っていた。
私は、王様を救いたいだけなのだ、そう叫んだ。


姉は、怒っていた。その怒りを表明する方法が、彼女にはなかった。だから、岩を津波の様に光らせて、私を取り囲んだ。



岩がすごい勢いではじける。私はその津波にまきこまれた。





ホワイトアウト





図書館にいた。すべてが真っ白い図書館。
さっきまでの薄暗い絵の中とは逆の、未来的なクリーンな図書館だ。
天井に取り付けられたクレーンカメラでずいーっと動くような、映画的なカメラワークで図書館の中をぐいぐい進んでいく。



左のほうに、見た事の無い生き物がいる。しゃべる生き物だ。大きな猫の様に見えた。
そしてカメラは図書館の一番奥まで進み、止まる。
1人の男がいる。どんどんズームインしていく。つるっとした印象の顔の男がいる。
その男が、私を見て、ニヤっと笑う。





おもしろい!!!おもしろい!!!
そういって、真っ白な図書館の中で私は地団駄をふんでいる。本当に、面白かった。
私は、絵を読んでいるうちに、映画をつくったのだ。そう思った。



本来、自分が居たはずの旅館には戻れなかった。私はもう、白い図書館の中に実在しはじめていた。







面白い夢だった。
目が覚めても、その印象が抜けなくて、思わず書き留めておきたくなった。
端から読んだら、意味不明で気持ち悪い文章かもしれないけど、私にとってはとても面白い夢だった。


あの映画の続編は、いったいどうなるんだろう。