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「景観 もとの島」内覧会の感想


◆基本情報はこちらへ→http://www.smt.city.sendai.jp/keikan/


関口敦仁氏、中原浩大氏、高嶺格氏の三名が各自「景観」というタイトルと金華山をモチーフとして展示をおこなった展覧会。
せんだいメディアテークの六階をワンフロアつかって、各作家数点の新作もしくは近作を展示している。


写真は、私の修士論文&製作の指導教官であり、マッサージマスターでもある関口敦仁さんの作品。ほかにもいくつかの作品が展示されていました。
サイト内の趣旨に書かれている「系」というキーワードにまつわる話は、関口さんからIAMAS在学時代に何度となく聞いた話で、実際に講義でも「身体における系」がモチーフとして扱われたりして、耳馴染みのあるものでした。
でも、実際に理解しているとは言いがたい状態で、「そういうものなのかな」なんて思っていたのですが、今回の展覧会で関口さんの作品群を見たときに、「あー!」という言葉にならない感嘆符とともに、身体の中で柱が一本通ったのです。
私にアナロジーの翻訳が蓋然的にできるだけの知恵がついたのか、それとも作家側でわかりやすく翻訳して製作されたものなのかはわかりません(苦笑)
「がてんがいく」というのは非常に個人的な体験なので、はっきりと文章にできないのが口惜しいです。
でも、ちょっと長い時間作品を見つめていれば、わかるのではないかな、と思います。
師匠、ちょっと感動してしまいましたYO!


中原浩大氏の作品は、京都のとある川岸に、夕方になると大量に飛び交い巣に帰るツバメを観察しつづけたドキュメンテーションのような写真の展示。
夕暮れ空にツバメの黒い点がむらがる。岸で息絶えているツバメの姿や、高く飛び立つ姿なども。
作品、というのが正しいのかな。作品性よりも、プロジェクトとして「自然における現象をじっと見る」という確実で骨太なおもしろさに惹かれているのだろうな、と想像しながら見ていました。


高嶺格氏の作品は、先日見に行ったNoism04の公演[Black ice]の、鳥がモチーフとなっていた第三部に使われた舞台セット、ワニ園でワニがうじゃじゃと群れていてたまに「がさー」と動く映像、先日誕生したお子さんの出産時に奥様の表情を固定で撮り続けた映像の三つが展示されていました。
この方の作品に関しては、まだ「何か」とか「どんな」などの判断をしないでおこうと思っているので、コメントはなしです。


基本的にはちょっと難度は高いと思いますが、純粋に見ればとても面白い展示だとおもいますよ。
「現代美術はもうどーでもいいわ」という人に見てほしいな。