まいったまいった（恥）

豊かに実る灰

先日いとうさんが、Twitterでこの『豊かに実る灰』asin:4838707924 という小説について触れてらっしゃったようで、以前わたしがこのはてなダイアリーに書いた紹介文への検索が飛びまくってきていて、非常に焦りました。
この紹介文は2004年の若書きで、内容は考え無しで書き方も乱暴で。これが今沢山の方の方に見られると思うと、もう恥ずかしくて恥ずかしくて！本当にすみません！（本日までに2588日書いている日記なので…こういうこともあるんですね…）


まぁそういう恥ずかしい思いをしたという事もありますし、先日の梅田丸善ジュンクでの佐々木中さん＆円城塔さんのトークでもこの小説の名が挙がったということもあり、何かの機縁を感じて、本日午前中に本書を五年ぶりくらいに再読しました。


やはり素晴らしい小説だと思いました。今読むと、私自身の解像度の幅が広がったのか、より深い暗みまで見えるように感じられました。この小説は、書くということ、"女性になること"への真摯な差し向かいであるのだなと思いました。"ねじれている"　というキーワードが読了後に鮮やかに残っています。わたしもこの"ねじれ"について書けたらなぁ。



いとうさんの小説は全て愛読していますが、『解体屋外伝』の次にこの『豊かに実る灰』が好きです。
あと、『波の上の甲虫』も好きです。大学生のときに構造をサンプリングして"Kからの手紙"という短編小説を書いたことを思い出します…。あぁ、いろいろ読み返したくなってきました。

解体屋外伝 (講談社文庫)

波の上の甲虫 (幻冬舎文庫)

ということで、『豊かに実る灰』は素晴らしいので私の紹介文など読まずに、まずは本編小説を読んでくださいね！
と。ふう（恥）