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ペレックとの出会い

私がペレックをはじめて手にとったのは、今から三年前くらいです。『さまざまな空間』を書店で買いました。その時は、ペレックについては何も知りませんでした。なぜ手にとったかというと、装丁とタイトルを見て、個人的に研究していたことが含まれているような気がしたからです。
内容は、他のどの本とも違い、詩的であるような小説であるような散文であるような不思議なもので、でもとても心地よく、お気に入りの1冊になりました。


その後、ペレックが気になって、経歴などをネットで検索していたら、松岡正剛の「千夜千冊」で、『考える/分類する』を知りました。そしてすぐに取寄せて読みました。
『考える/分類する』を読んで、これが私の研究したいことそのものだ、と確信しました。これが本当の意味での出会いかもしれません。


そのころ、大学院でメディアアートを学んでおり、コンピュータを使って「インタラクション(相互作用性)」をもたらすオブジェクトを作成していました。
しかし、コンピュータを使用して表面上で何か変化を起こすことよりも、鑑賞者の中で起こる意味生成のプロセスに興味を持っていたのです。


ペレックは作家ながらに、読者の読解プロセスというものに自覚的で、しかもそれを方法として作品を作っていた、という点で非常に尊敬しています。
アウトプットは違えど、ペレックのような作家になりたいとすら思います。