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ひさしぶりの「バトン」

フォマール先生から『』バトンを頂きました。
括弧の中には“詩”という言葉が入ってました。


◆最近思う『詩』
1 コミュニケーションにおいて発生する各種のメディア/インタフェースを通過しているもののなかで、特に、不可視で抽出不可能な構造体(言語ではなくむしろイメージに近い)を、単語の配置とその関係性で発生する余韻を使って表出させようとする試み。
2 voidの創出。読者への開かれ。


◆この『詩』には感動
感動、っていうのはない。良いなと思うのはいくつもあるけど、最近良かったのは、フランシス・ポンジュの「ドアの楽しみ」(「物の味方」より)

ドアの楽しみ




 王は、ドアに手を触れることがない。


 身近かにある大きな鏡板の一つを、手荒に、あるいは、そっと自分の前に押しあける、それをもとの位置に戻すためにその方にふりむく、ーー腕でドアをおさえる、この幸福を彼らは知らない。

 
 ……ある部屋の高い防壁の一つの磁器の把手を、腹のあたりで握りしめる楽しさ、すばやく身をすり寄せ、一瞬歩みをとめる。眼はみひらき、全身がそのあたらしい部屋に順応する。


 親愛なる手でもう一度ドアをおさえる、そして決然とそれを押し戻し、身を部屋の中に閉じ込める。ーー強靭な、しかし、よく油のきいたばねの、快い、確実な音。

 
(フランシス・ポンジュ「物の味方」  阿部弘一 訳)



◆直感的『詩』論
1 書く人自身の、言語化し得ぬ「世界の認識」を、なんとか言語で構造化しようとする試み。
2 知的遊戯
3 虚無への、しばしのなぐさみ/くちすさび


◆好きな『詩』
修辞的残響のあるもの
祈りを感じるもの


◆こんな『詩』は嫌だ
冗長で仰々しい、無粋なもの
暴力的なもの


◆この世に『詩』がいなかったら
世界が世界ではなくなる。
それでもまだ何かを要求されるのならば、永遠に口を閉ざしてその場に立ち尽くすのみ。




◆次に回す人
→お好きにどうぞ。