- 作者: 佐々木中
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/01/21
- メディア: 単行本
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書店員のオススメ読書日記
http://blogs.yomiuri.co.jp/book/2011/01/post-2110.html
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きのう、電車に乗っているときに読みました。
これまで何度か読んでいるのですが、『あ ここ…』ってフォーカスの合う箇所が都度違う。
特に私が好きなのは 膝に唇が触れる所。自らの唇や息の湿り気に忘我する、幼児の頃のあやうい官能が思い出される。
これを読んでいると、だれかの眼やだれかの身体の馨りたつ瞬間を見ている気がします。
眼と鼻はつながって、薫りに憬れ、ふらりと近づいてみるも、すでに消えている。とらえがたく、とらえられてしまう幽香。夜の馨る須臾。
嗅覚が研ぎすまされている小説だな、と思います。
耳を澄ます…鼻を澄ます、肌を澄ます、というも良いのかもしれないなぁ。
「夜の底で耳を澄ます ーー 佐々木中トークライヴ」@MEDIA SHOP
2月6日[日] 17:30〜19:00(17:00開場)入場料:1,000円(学生500円)
要予約
詳細はこちらから→ http://htn.to/qf9Srw