震えながら布団を頭までかぶって、ずっとラジオを聞いたあの日。朝焼けが眩しくなるまでずっとそのまま隠れていた。
今でも覚えているのは槙原敬之の曲がかかっていたこと。
泣きそうだったが泣かなかった。強い意志で押しとどめたのを覚えている。
学校から帰ったら「えらいこっちゃ」と母親が何度もつぶやいていた。
父親は、神戸に住む従姉妹たち家族を迎えに出て行った。
徐々に明らかになる被害に、私はテレビの前で画面を凝視したまま、数日間動けなかった。
数々の自然災害に命を落とされた方々のご冥福をお祈りします。