緩む日差しのなか、ピンクに色づきかけた名古屋の平和公園で祖父の姿を思い出す。
もう二年になるのかと思いつつ、まだ二年しかたっていないとも思う。
最後に会った祖父の姿に私はどれだけ誠実だったかと振り返るといつも後悔の念ばかりが浮かぶ。
今日も、ごめんね、と言いました。
几帳面で綺麗好きでハイカラで本好きな、本当にまじめな祖父だった。こども向け雑誌の付録を丁寧に丁寧に作ってくれる人だった。お風呂に入るとタオルの端をくりくりと細めて耳の穴や指の間まで几帳面に洗ってくれる人だった。
私は、祖父のまじめさを引き継いで行きたいなと思う。
また来る。