前日、四日の夜の話。私は新宿のとあるサウナにいたのです。
仮眠室のテレビコーナーで、NHKの宇宙ステーションからの中継番組があるということで、誰もいなかったからチャンネルを変えて見てたんですよ。
出先だったから見られないかとあきらめていたので嬉しかった。もう、超興奮ですよ、無重力の動きに釘付け!
やっぱりNHKは良いコンテンツ作るなーとか思ってた訳です。
(サウナのムームーを着てだらだらと、宇宙ステーションの映像。がんばっている宙上の皆様ごめんなさい。)
番組が途中くらいの時、私よりも少し年齢が上めの感じの女性が部屋に入ってきはったのです。
お姉さんは、おもむろにテレビの前の、椅子のないスペースにドカっと座りはったのです。
あれ、椅子があるのにあんなところ座ってどうしたのかな、と思ったとたん、ジリジリストレッチを始めはったのです。そして、ちらちらとこちらの顔を見てくるのですね。
「あ、見たいテレビ番組があるのかなー」ということは私すぐにわかったんです、でも、私、宇宙ステーションからの中継見たいし、番組まだ続いてるし、まぁ良いよね。とか思ってそのまま見てたんです。
もしどうしても見たければ声かけて来はるかなーとか思って。
お姉さん、その後、変な動きで私にアピールしているっぽいのです。
新聞のテレビ欄をこれ見よがしに読んでるフリをして、ストレッチでテレビ画面をちょいちょい隠して、ため息ついて、舌打ちして、こっち見ながら咳払いして。でも、全然何もおっしゃらなくて。
一言、「見たい番組があるのですが」とおっしゃったならば『どうぞどうぞ』って言おうと思ってたんだけど、あまりにもヘンな態度だったから、結局最後までそのNHKの番組見ちゃった。
そしたらその番組の終わり時間とお姉さんの見たかった番組の終了時間が同じだったみたいで、超大きい声で『フン!!!』って言って部屋を出て行っちゃった!
え、悪いの私なの〜?!
世界にはいろんな人がいるんだなーと思いつつ、でも宇宙の規模に比べたらテレビのチャンネルあらそいなんて瑣末な問題であることだなぁなんていう感慨も。でもそう考えると、私はお姉さんにチャンネルを譲るべきだったのかもしれないね。
などなど。どうでもいいけど複雑で面倒な人間関係の襞に触れた新宿の夜でした。