ドスン。うっかり、椅子から落ちて腰を痛めた。
落ちたあと一瞬、大江健三郎の小説の「ドスン」というフレーズの事を考えた。宗教的なことも頭をよぎった。黒い色が見えた。
そのままうつぶせで動かず、イメージが過ぎ行くままにしていた。
数十秒のち、もぞもぞと足指がうごくのを確認して、どこも悲劇的には傷んでいなかったことに、心からほっとした。
いくら背もたれのない椅子だったとはいえ、うっかり椅子から落ちるなんてこと、普通ならあり得ない。
いろいろバランスの悪い時期かもしれないので、気をつけようと思う。