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キッチン

森田芳光監督の「キッチン」を見ました。
見る度に深く心臓をえぐられます。自分をいためつける為に見るようなところがあります。
そしてまた、丁度自分がそれを必要としている時に滑り込む様にやってくる作品です。
今回も、図らずともその例に漏れず、今見る必要があった作品ではないかと思います。
とはいっても、すでに8回以上は見ている作品なのですが。。。


毎回、見入るシーンが違うのです。今回は、ベランダから窓越しに「おかえりなさい」と口パクで言うシーン(今回初めてその存在に気づいた)、あとミキサーのシーン(今回初めて良いと思った)、などなどが、気になりました。
あと、私も大人になったので、こまごまとしたやり取りの裏も見える様になってきました。てへ。


吉本ばななの原作を読んだのは中学から高校の一年くらいか。実家の棚の奥のほうにあるかもしれない。
この映画からは、原作とはまた別の何かを享受している気がしますが、、、。


このタイトルを見たときに思い出す、その頃の自分。
今や全く忘れてしまった、あの純粋な瞳。明朗快活でニュアンスに満ちた少女時代。
あの頃のきらめくような希望に満ちた読書生活は、今に何をもたらしているのか。


今も読書生活が60%を占める人生ですが、小難しい本ばかり小脇に抱えて、じめじめとしています。
それが潤いだと思っていたのだが、たまにはカラッカラの本を読んだ方が良いのかもしれない。
カラカラで潤うのは瞳の奥。