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ジェフリー・ショー講演会@嵯峨美11/27レポ。

せっかくご招待いただいたのに、ばっちり寝坊し、バスに飛び乗れば火事に阻まれ、大遅刻をかました私ですが、なんとか聞き取った内容&展示物をレポートします。

Media Art Installation
LOOK UP KYOTO 2004
by Jeffrey Shaw and Bernd Lintermann
会期:2004年11月27日(土)〜12月12日(日)
時間:10:00〜18:00
会場:京都嵯峨芸術大学 本部キャンパス講堂棟4階
月曜日休館/入場無料
http://www.kyotosaga-mediaart.jp/top.html

学生の作品と、Jeffrey Shaw と Bernd Lintermannによる作品「クーポラ(LOOK UP KYOTO 2004)」の展示。そして、初日にはJeffreyの講演と、シンポジウムがありました。


講演会はJeffreyの過去作品の紹介でした。半分くらい聞けなかったので、もしかしたら冒頭に何か話したのかもしれませんが、、、(スミマセン)
IAMASにいた時に過去作品はいくつか資料としては見ていたので、そんなに驚くことはなかったのですが、最近の仕事は初見のものが多く、興味深かったです。
特に面白そうだったのは、360°のパノラマ映像で役者がいくつかの場面を同時に演じている映像。視線の角度や距離でどの役者を見て音を聞くかをコントロールできるそうです。
インタラクティブシネマ。いや、むしろ寺山修司の市街劇的じゃないか。とも思う。
Jeffreyにはめずらしく映像が華美でドラマティックでコマーシャルで奇麗だったので、異色に見えました。
映像担当のコラボ相手をチェックしようとおもいます。誰なんだろ。


シンポジウムでは伊藤俊治氏のソロトーク、Bernd Lintermann氏のプレゼンテーションが行われ、その後松本泰章氏を司会に、Jeffrey・Bernd ・伊藤氏が壇上へ。
Jeffreyがコラボワークしていることにちなんで、トークのテーマは「共同作業における作家性」。
コラボレーションする際に必要な意思疎通が作品の曖昧な点をなくすのが良いのか悪いのかというあたり。べつに良い悪いという話にはならず、「そうだよねーそういう問題ってあるよねー」って感じで終わる。(ちょっと物足りない、、、。)


ジェフリーは共同作業に向いている人なんだな、と思う。ただし、ポエジーはないな、と思う。システムやデバイスを開発する過程がポイントなんだろうと思う。
そしてまた、MEDIA ART黎明期から活動してきたという過去の実績があるから、金銭的にも環境的にも新しいシステムデバイスを開発できる位置にいる。
MEDIA ARTには、そういう人がまだまだ必要なのよ。と実感しました。



ちなみに、Berndは、3DCGで植物の成長過程をアニメーションにできるアルゴリズミックなアプリケーションを自作した人らしい。
遺伝的プログラムで導きだした「植物の成長の動きのパターン」をコンポーネントとして収納している。と言っていたので「どうやって????」とものすっごく気になったので、「どうやってそのパラメータを抽出しているの?」聞いてみたら「幼い頃、僕は田舎に住んでたんでね、、、経験として葉がなる動きや林檎がなる動きを身体で知ってるんだ」という趣の回答をもらい。
「なーーーーーんだ」と思う。
私の中では、植物は、ものすんごく数学的なパターンを持って成長していて、そのソフトを使って計算して描画された植物の3DCGが、まさに植物そのものに見える。というものなのかと思ったから。。。んなわけないですよね。なんだかアルゴリズム至上主義者のようですね、私(苦笑)


んで、作品ですけど。「クーポラ(LOOK UP KYOTO 2004)」
会場にはエアで膨らむ大きな黒いドームがあって、その中に入ると天井に京都各地の映像が流れていくというもの。映写用のプロジェクタのレンズが水晶玉のように大きな球形で驚く。こんなのあるんですか!欲しい・涎
天井を眺めるので、寝転がれるように枕とかが置いてあって、数人がチルアウトしてました。誰かが横で「宗教みたいー」とつぶやいていました。確かに薄暗いドームの中で放射線状に人が寝転がってたらそれっぽいかもね(笑


ということで、ひさしぶりにMEDIA ARTのクラシックスに触れた一日でした。そうそう、新しいものばかり追うのも良くないよね。あと、作品って、以外とルーズなものなのかな、、、という想いにとらわれてます。厳密に追い求めすぎるから製作が滞るのだろうか、、、。



レセプションではIAMAS関係者と仲間たち、元学長、そして教え子たちに会いました。楽しかった&美味しかったです。
いかんせん、、、、、遠かったです。