◆NEWS :装幀してます 最近のお仕事は→仕事の記録 : Twitterから
◆NEWS:2007年3月、フリーランスのデザイナー兼ライターとして個人事務所を立ち上げました。

ビジュアログtumblr:http://okazawarina.tumblr.com/
つぶやきtwitter:http://twitter.com/rokaz
つぶやきログtwilog:http://twilog.org/rokaz

即興演奏って魔術だ

2008.01.28
情デサンライズ Vol. 2 @ Lab. Tribe


intext(http://www.intext.jp/)からの告知情報より抜粋:

今回のライヴでは、サウンドアーティストの藤本由紀夫さんとのセッションをおこないます。
藤本さんの独特な音への切り口は、いつも奇抜なユーモアにあふれ、新鮮な感覚と驚きを我々に与えてくれます。
実際に何度か氏とリハーサルをおこなったその全てが、エキサイティングな体験でした。
藤本さんがライブパフォーマンスをおこなうのは非常に稀で、今回はその貴重な機会といえます。
我々intextも今回は即興性の強いセットでセッションに挑みます。



深夜一時半。学生主催のイベントにゲストで登場した藤本由紀夫サンとintext。


"ピッ"というデジタル音の鳴る電卓を三台つかっての演奏。数字によって音階があるのです。
単音が次第に重なって、ずれて、はぐれて、また戻って。
マイクで拾わないで小さな音で聴かせるミニマル・テクノ・ミュージック。
その演奏に吸い込まれる様に、机のまわりにあつまった学生達の目は、好奇心で光り輝いていました。


さらに、カードリーダー(型番は違うけどこういうの↓)

を三台使い、カードによって読み上げられた英文をつないで、重ねて、カードを物理的に切り刻んではずらして。
弦楽器をつかった音楽(ラジオから録音した音のように聞こえました)も取り込まれていきます。


intextの演奏も静かにはじまりました。
ギター、キーボード+PCで、かなり即興的なドローン。その奥で微かに聞こえる人の声のトラックやベースのリズム。
今までのライブとは違って、落ち着きのあるいい演奏だったと思います。


そこに藤本サンも加わります。
先程のカードリーダーやオルゴール、そして以前西宮市大谷記念美術館で見た(この日参照http://d.hatena.ne.jp/rokaz/20070630#p1)両手の手の甲につける大きな銀色の振動機械(マッサージャー)で紙やビニールをふるわせるパフォーマンスが続きます。


物に振動を伝える事で、まるで魔法をかけるみたいに音を発生させる。
その音を、即興で切って張って繋げて消して、時間が発生し、空間が変化していく。
藤本さんは、照明の効果で本当の魔術師みたいに見えました。


なんだか、とっても、面白い体験をしたと思います。
だから、少しでもその感じが伝わればと思って、レポートを書きました。




個人的な感想:
演奏を食い入る様に見つめる学生達の目の光が美しくて忘れられない。
私はまだ、あの目ができるだろうか。と思った。