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感動いっぱいの大河少女小説『風を道しるべに…』

講談社X文庫 ティーンズハート
『風を道しるべに…』

内容(「BOOK」データベースより)
あたし、白鳥麻央。14歳。パパは、貿易会社を経営していて、ママは元女優さん。家は、あの田園調布にあって、学校は、世間じゃ有名なお嬢様学校なの。親戚づきあいをしてる、ご近所の東郷家には、貴志さんと比呂志君の兄弟がいて、どちらかが、あたしの未来のお婿さんらしいの!パパとママは、今、ヨーロッパ旅行中。この時は、あたしの未来に何が待ってるのかなんて、もちろん知らなかったんだ…。
 
文章のサンプルが読める
http://www.papy.co.jp/act/books/1-105443/

風を道しるべに…〈2〉MAO15歳・夏 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
あたし、白鳥麻央。パパとママの飛行機事故から早いもので、もう2か月もたったの。今は、北海道の叔母さんの牧場でお世話になってるんだけど、やっと、その生活にも慣れてきたところ。学校でも、友達ができたし…。でも、許せないのは、堤健太郎。あたしの命の恩人なんだけど、あたしのこと、ずーっと・無視してるんだ。フン、イヤなヤツ!!
http://www.papy.co.jp/act/books/1-105444/

風を道しるべに…〈5〉MAO17歳・春 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
あたし、白鳥麻央。パパとママを奪ってしまったあの飛行機事故から、はや2年。ばあやもガンで、パパとママの所へいってしまったけど、メソメソなんてしていられないの。だってあたしには、ステキな健太郎とかわいいポーラスターがついてるもん。道産子娘になりきって、頑張らなくっちゃ。春の修学旅行は、14 年間過ごした東京。そして、あたしの17歳の誕生日には、白鳥家の秘密がわかる。なにかと気の重い春です。
http://www.papy.co.jp/act/books/1-105447/

風を道しるべに…〈8〉MAO18歳・春 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
あたし、白鳥麻央。飛行機事故でパパとママを亡くしてから、はや3年。春には、いよいよ高校3年生。大学のこと、将来のこと、考えなくてはならないことがいっぱいあるんだけど、あたしの気持ちは宙ぶらりんなの。おまけに、片瀬ゆかりには、あの健太郎といちゃついていることろを見せつけられるし、おかしくなっちゃいそうなんだ。そんなとき、幼なじみの比呂志から、ビッグニュースが届いたの…。

続・風を道しるべに…〈1〉MAO19歳・秋 (講談社X文庫—ホワイトハート) (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
私は、よくよく田舎に縁があるらしい。乗馬留学のため、はるばるやってきたこのイギリスも、果てしない緑の草原に囲まれた小さな街で暮らすことになった。『ROVER RIDING SCHOOL』。私が入学した学校。イギリス一名門といわれる乗馬学校は、しかし、笑いたくなるほど素朴で質素で何もかもが古くさい…。人気大河小説『風を道しるべに…』の続編ついに刊行!あの感動を、もう一度。

続・風を道しるべに…(5) MAO 20歳・秋(講談社X文庫—ホワイトハート) (文庫)
「天使よ……」ジェーンのささやく声がした。「天使が降りてきたのよ。MAO……」私は、激しく首を振る。私にはわからない。何もかもがわからない。何をいえばいいのか、どんな顔をすればいいのか、わからない。「デュークとの愛の結晶なのですよ」ミセス・ロイスはいった……。人気大河少女小説『風を道しるべに……』の続編、堂々の最終巻。完結編へと続く。
http://www.papy.co.jp/act/books/1-107879/

風を道しるべに…〈完結編 3〉 (講談社X文庫—ホワイトハート) (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
ふたたび、イギリスの乗馬学校への留学を決意した麻央。その出発の日、空港で皆に別れの挨拶をした麻央が、まさに、ゲートを過ぎようとしたときに…。波乱にとんだ青春をおくった麻央,明日からの幸せをともにするのは誰…?全18巻の大河恋愛ドラマ「風を道しるべに…」いよいよ最終巻です。
http://www.papy.co.jp/act/books/1-108503/




註:なんだ唐突に、と思われるかもですが、友人の疑問に対する個人的なレスポンスです。論とかではないです。


「恋空」問題にモニョと言ってるけど、こういうのを小学校の3年生とかの時期に結構夢中で読んでいた私としては、あの時期と現在のそれ(ケータイ小説)とは、なんら構造的変化はないと感じている訳です。『風道』(当時の略称)は、今では児童文学的なジャンルにいる小説家の書いた文章なので、そこで使われている文章表現が平易で、幼稚な読者に対応した文体であるとはいえ「恋空」をはじめとする携帯小説とは比較すると確かに段違いだし、"表現"を意識して有るのは間違いないけど、その物語の中で起こってるイベントって、「恋空」と言うほどかわらないのよ、むしろ全然。


検索したら、秀逸な一文があったのでクリップ。

最初は小公女セ−ラで途中からハーレクインになった話でしょ?

両親の死、北海道への移住、ボーイフレンドとの出会い、乗馬との出会い。暴力、海外への留学。などなど。


でも、今の私を考えれば、べつだんそれを読んでバカになっちゃった訳でもないと思うし、、、。
『少女』という社会的状況を受容するためのある種の通過儀礼なんじゃないかな、ああいうのって。
ただ昔は文庫という形式で発行され、表紙に少女マンガの絵が書いてある事に依って、批評精神あふれる男性たちに触れられなかったという"住み分け"があったんだけど、今では、携帯電話で読めるという意味で広く簡単に目につく様になったということ、そしてインターネットでその評判がすぐに目につく様になっただけで。昔から同様のマーケットは存在していたと思う。


「文章の最後に♪とかつけるか?」とか「恋人は病気になればいいんか」とか言ってそれを憂う顔をして自分の理解の範疇を越えた『少女』という不気味なモノに対する批評を言うのは案外的外れであって、要は、週刊少年マガジンとか少年ジャンプの成長ものの抱えてるのと同じ問題系なんじゃん?と私は思う訳です。

最初はコータローまかりとおる!で途中からBoys Be…になった話でしょ? みたいな。

その文章力じゃなくて、下劣なエロなんだよ。心配なのは。それって、問題の原因は商品をディストリビュートする大人にあるわけです、ぜーったいに。
という意味で、「恋空」の構造に対して、作家やその読者を対象に苦言を簡単にいうのはどうかなと思う。
まずは自らの読んでいるものに介入している下劣な性的表現に対しての鈍感さに対して、自らの立場を理解した上で、何か話しあおうよ。そう思う。