アルコールの刺激が目の端に飛び込む
定期的に脈打つ電子音
ひたひたと足裏を捕らえるリノリウム
数字の印字されたプレート 肌に馴染む文字、名
目をこすり、私は私の細胞膜を引き締める
いくつかにわけられた繭
背負いきれない圧力には気付かぬふりをして
右端の繭の表面に触れる
太陽は窓から 充分な光を届けていた
一輪の花、針、水、反射して白く見える肌
あぁ 弱い光を放つ目が こちらに気付いて 微笑みを投げてくる!
辞書に載っていない声でうめいた その一瞬よりほんの少しだけ長い間
全ての言葉が凡庸になるかわりに
私は日々生きなおす光に触れた
rokaz 2007.08.14