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ごく一部しかわからない

展示を一緒に観に行った友だちと「美術」という大きなジャンルの中で、自分が価値を感じられる物というのは、膨大な量の「作品」と名付けられたもののうちの、ほんのわずかだ、という話をした。
私は美術が好きなので、作品だと名付けられたもののコンセプトや意味は積極的に理解しようと関わる様にしたいと思うし、見るための技術は訓練を積んできたつもりであるし、自分のほうに引き寄せられる"とっかかり"があればより踏み込んで見られるけれど、「だから何?」という感想を越えた、その作品の"価値"を理解し自らの糧とできるか検討したいと思える領域へ到達できる作品というのは本当に少ない。
方法論はいろいろあるし、それは作家の適性によってどれを選んでも良いと思う。テーマもしかり。しかし、そこから先に、"価値"の問題というものがある。
その問題が文章化できれば、どれだけ良いかといつも思うが、私はこの"価値"というものをいまだ言語化できないでいる。
だから作るという行為でそれに向かってみたい。
まだよく把握できないものに挑んでいく覚悟と姿勢が、経験や知恵をもたらす。見る人から作る人へのジャンプをしないかぎり、本来の意味での価値を把握する事は出来ない。そう思う。
その点で、継続して作品を作り続けている人に、私は尊敬を持って向き合う事が出来る。