抱囲
認知の視界
言葉の体積
湿度の存在
幾億もの粒
阻まれた距離
延びた指を
互いに探り
いずれは囲みこんで
笑えばよい
反射する波形から
とらえ囲みこんで
確認する
そこに
存在しているものを
交差した視線の着地点
まさにそこにしか
光はないのである
目を閉じていた日々の瞼に触れた
暖かで緩やかな光が
ゆっくりと眼を開いていったのだ
甘い香りに唇を弓引き
音で触れる指先からの伝言
語ることを止められないうちは
舌を噛んで
ただ
視線に集中せよ