季刊インターコミュニケーション58号:
特集 コミュニケーションの現在・2006 五感へと遡行する多角的考察
特別掲載のコレに興味あり。
「盗作問題と芸術理論」岡崎さんの文章が面白い。
批評の窮状(岡崎乾二郎) より抜粋
盗作問題の内容よりもクラウスのあたりが面白かったのでメモ。
しかしご存知のように、クラウス自身も一方で、こうした表象として内面化された風景の限界を突破するために、別の概念装置を導入しようと試みていました。一つは、言語学者ロマン・ヤコブソンから導入された転換子(シフター)であり、もう一つは、チャールズ・サンダース・パースから導入された指標(インデクス)でした。体系内では意味が確定されえない、体系外の状況とそのつどのパフォーマティブな対応(指示)によって意味を変換していくシフター。あるいは外部対象との物理的関係によってもたらされる物理的刻印、痕跡としてのインデックス。
季刊インターコミュニケーション58号:P167 下段L8-15
(前略)こうしたかろうじて確保された外部性の痕跡すら、ピクチャレスクな効果として、つまりは商品としての唯一性を保証する仕掛けとして回収されてしまったということです。
季刊インターコミュニケーション58号:P168 下段L10-12
The Originality of the Avant-Garde and Other Modernist Myths (The MIT Press)
- 作者: Rosalind E. Krauss
- 出版社/メーカー: The MIT Press
- 発売日: 1986/07/09
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