●物の味方 フランシス・ポンジュ(思潮社 1971)
面白い。
ものと詩人との間に発生しているインタラクション!
「これはこうである」という前提を差し置いて、自分と物とが向き合ったときのその瞬間の関係性から導きだしたそのものの「もの性」を書き記す。
読者は、その関係性に対して、積極的に受動的でなければいけない。気を抜くとすぐに「常識的な」ものが邪魔してその関係性からはぐれてしまう。緊張感をもって臨まないといけない。
詩は、名付ける。その言葉自体が大事なのではない、名付けの行為とその間に起こっていることこそがこの詩の価値なんだなぁ。