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Noism04

観てきました:[Noism04] Black ice@びわこホール
Noism04 Black ice - Google 検索


「no・mad・ic project(ノマディック プロジェクト)」の記録映像を観て以来、ライブでは初めて金森穣振り付けの舞台を観ました。
◆金森穣オフィシャルwww.jokanamori.com


映像を観たときに感じた居心地の悪さはそのままに(その日の日記→2004-06-19 - okaz ; catch up later !)、やっぱり台詞が邪魔をしているなと思いました。観念的すぎる。もっと抽象度が高くても充分理解できるし、言葉なんてなくても、舞台の照明や衣装の1つで補完できると思った。(特に今回は3つ目のダンスの中の衣装にある「野球帽」に釘付けになった/あれは良い!/観てない人には説明しにくいのですが、、、)


ただし、気になるのは台詞の違和感だけ。
ダンサーたちの身体を観るのは、ものすごく面白かった!これは大興奮。全体のレベルが高い集団だというのが一目でわかる。みずみずしくはじけるしなやかな動きにうっとりしました。(貧相な文章でごめんなさい)
ダンサーが振り付けの要求する動きをきっちりこなしているのだろうと感じる。舞台に切れ間がないというか、淀んだ空間がないというか、きっちりとひとつの意志が流れていて、それに従って動いている印象。それは、振り付けに演劇的な要素を含んでいるからだと思います。クラシックバレエの潮流なのかしら。


青春っぽくてなんか恥ずかしい、というのがノマディック プロジェクト観た時の感想だったんですけど、それはきっと、台詞が高校演劇みたいだからだと思うのです、、、。言い過ぎというか、詰めが甘いと言うか、、、。しかし、、、金森さんがあといくつも作品を作って行かれるうちに、洗練されて行くのだと思います。そしてまた、観客も慣れて行くと思います。



今日観て、金森穣が高く評価される理由がわかった気がしました。
彼は、まとめるのがとても上手。構成力があるのでしょうね。(いいものをいっぱい目にしたり参加したりしたんだろうな。)
三つの分断された(ように見える)ダンスを小気味よい演出できゅっと締める。しかも最後は美しいソロ。身体能力もとても高いし、無駄がない。うやむやに右往左往していた観客としての私の心は、最終的には「快」のほうにゲージが振り切れました。


まるで品の良いフルコースを食べているようでした。



舞台美術に関しては、もう両手を上げて「すげーっす」。感想を書くのは放棄。私あんまり人のこと褒めないけど、今回の舞台美術はかなり良かったと思います。
ダンサーのために空間をつくるのではなく、あの空間のためにダンサーがいたよ。まぎれもなく、高嶺さんの作品だよ。そう思った。コラボレーションで面白いっていうのは、こういう作用が生まれた物のことを言うんだ。
(褒め過ぎか?ううむ、しかし、そう思ってしまったのだから仕方ない。)



観ながらいくつか浮かんだ想いなどあったのですが、すでにすっかり暗闇に沈んでしまった。メモしておけばよかったー(後悔)
ひとつだけ覚えているのは、「はぐれた」と思った瞬間があったこと。どこで、何に対して「はぐれた」と思ったのか、私がはぐれたのか、それとも舞台上で何かがはぐれたのかは全くわからない。とにかく、「はぐれた」。(今日ここでメモっておけば、いずれ思い出すだろう。そのまま放置しておくことにする。)


「はぐれた」の予想としては、、、:舞台がまとめ上手すぎて、がちがちに感じたのかも。一度その流れを捉え逃すと、もう糸口が見つからない。もっと思いもよらぬ動きや不確定要素が多くあっても面白いのではないかと思った。せっかくあんなに大勢のダンサーがいるのだから、、、。


と、長々と書きましたが、結局は感服です。私にはあんな身体はないのです。どうやったって、私にはできないことなのです。そうだ、私の作品には身体性に欠けているなぁ。



ちなみにアフタートークは怖くてとっとと帰りました。アイドル取り囲むファンの集いのようでした(苦笑)
話は興味あったけど、待ってる間にしんどくなった。あーゆー雰囲気って、どうも駄目だ、、、。